めぐる 発酵だより 【創刊号】:「失敗」から始まる、やさしい発酵のある暮らし

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「効率やスピードに疲れたら、キッチンの小さな発酵の世界へ。ここは、失敗が肯定される場所です。」

『めぐる 発酵だより』へようこそ。この便りでは、季節の移ろいを感じるおすすめ野菜や、発酵にまつわるコラム、そして店主である私(Bundo)が日々の暮らしや畑作業の中で感じている想いを、まるでnoteを綴るようにお届けしていきます。


🌿 店主コラム:なぜ「めぐる」が生まれたのか?

かつて大手食品メーカーに勤めていた頃、私はモノづくりの最前線にいながら、深いジレンマを抱えていました。
それは、現代のビジネスの多くが「消費し続けること」「買い換えさせること」を前提に回っているという現実です。

日本の伝統的な発酵食品である「ぬか床」さえも、いつしか味が落ちたりカビが生えたりしたら「捨てて買い直すリピート商品」として消費されるようになっていました。

「でも本来、ぬか床って代々受け継いでいく家族の『資産』だったはずだ。」

傷んだり、酸っぱくなったり、水っぽくなったりした時。それは決して「失敗(ゲームオーバー)」ではありません。中の微生物たちが環境の変化に一生懸命適応しようとしている「生きている証拠」なのです。

だからこそ、私たちは「失敗は最高のスタート地点」という哲学を掲げました。
売って終わりではなく、トラブルが起きた時こそ「手当て(レスキュー)」をして蘇らせる。お客様がぬか床を手放さず、ずっと伴走し続けるブランドを作りたい。そんな願いから「めぐる(MEGURU)」は誕生したのです。


🌞 季節の便り(初夏編):気温が上がる時期の付き合い方

5月後半から6月にかけて、風に少しずつ初夏の熱気が混じる季節になりました。私たちが暮らす福岡・糸島の畑でも、夏野菜たちがぐんぐんと背を伸ばし始めています。

この時期、キッチンのぬか床内でも大きな変化が起きています。気温が20℃〜25℃を超えてくると、乳酸菌たちの活動が一気に活発になり、発酵スピードが冬場の何倍も速くなるのです。

「なんだか最近、漬かるのが速いな」「少し酸味が出てきたかな?」
そう感じたら、それは菌たちが元気いっぱいに出汁と酸を作っているサイン。もし酸っぱくなりすぎたら、無理に常温に置かず、コンテナを「冷蔵庫の野菜室」に入れてあげましょう。涼しい環境で活動をスローダウンさせ、味を調律してあげる。

季節の移り変わりに合わせて、置き場所やお手入れを変えてみる。ぬか床をまるで「大切な同居人」のように気遣う時間が、暮らしに優しいリズムを生み出してくれます。


🥒 今月のおすすめ野菜:初夏を味わう「みずみずしい恵み」

初夏の訪れを感じさせる、今月ぜひ試していただきたい旬の食材リストです。

1. 新しょうが(爽やかな辛味とリセット効果)

  • 漬け方:洗って水気を拭き、塊のまま(または半分にスライスして)漬け込みます。1〜2日目安。
  • 味わい:みずみずしく柔らかな辛味に、ぬかの旨味と塩気が浸透。そのままビールのおつまみにも、細かく刻んで冷奴やご飯のお供にしても最高です。

2. アスパラガス(シャキッとした歯ごたえと濃い甘み)

  • 漬け方:根元の固い部分を少し落とし、ピーラーで下部の皮を薄く剥きます。生のままでも、サッと10秒ほど湯通ししてから漬けても絶品です。1日目安。
  • 味わい:アスパラガスが持つ本来の濃厚な甘みが、発酵の力でグッと引き立ちます。

3. カブ(実も葉も、命を丸ごといただく)

  • 漬け方:実は皮ごと半分(または四つ割り)に。葉はよく洗って塩もみし、束ねて一緒に漬け込みます。
  • 味わい:実はジューシーでカブ本来の甘みが弾けます。漬かった葉は細かく刻み、ごま油と炒めてふりかけにしたり、お茶漬けのトッピングにすると余すところなく楽しめます。

📖 発酵ミニコラム:「手当て」がもたらす心の余白

日々、スマートフォンやPCの画面に向かい、絶え間ない通知と情報の波にさらされている私たち。そんなデジタル社会において、キッチンのぬか床を開ける時間は、唯一無二の「マインドフルネス(瞑想)」の時間になり得ます。

ひんやりとしたしっとり感のあるぬかに素手で触れ、今日の香りを胸いっぱいに吸い込み、野菜をそっと埋め込む数十秒。
そこにはデジタルなスキップボタンはなく、ただ微生物と自然の時間が流れています。

自分の手で触れ、手当てをし、待つ。
この小さなアナログの時間が、忙しい日常の中にフッと「心の余白」を取り戻してくれるのです。


💌 結びのご挨拶:あなたのストーリーを聞かせてください

『めぐる 発酵だより』では、これからも季節ごとの手当てのコツや、美味しい変わり種レシピ、糸島の畑からの便りをお届けしていきます。

ぬか床との付き合い方は、十人十色。ご家庭の数だけ、独自の「わが家の味」とストーリーがあります。
「こんな野菜を漬けたら家族に大好評だった!」「今、水分が出すぎて少し困っている…」など、どんな小さなことでも構いません。ぜひ、LINE公式アカウントから私宛にメッセージを送ってくださいね。

AIがどれだけ進化しても、最後に心をつなぐのは「人と人との温かい対話」だと信じています。
今日も、あなたの食卓に美味しい発酵の恵みがありますように。

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💌 失敗は最高のスタート地点。最後まで伴走します
ぬか床に起きる変化は、すべて生きている証拠です。もしお手入れに迷ったり、見たことのない状態になって不安な時は、一人で悩まずにいつでも私たちにご相談ください。
📸 LINEで直接相談:「めぐる発酵だより」(@013qimas)
(※トーク画面からぬか床の写真1枚を送っていただければ、店主Bundoが直接状態を拝見し、レスキューアドバイスをお送りします)
畑の様子を発信中:めぐる公式Instagram

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